ひぐらしのなく頃に 体験版〜鬼隠し編/ 07th Expansion

昨日夜半から…かなり今更ですが、今じわじわとムーブメント起こしつつあるサウンドノベル、「ひぐらしのなく頃に」体験板をプレイ。


えっと、ツボにはまると非常に中毒性のあるゲームです。
人に勧めるのに躊躇するポイントは非常に多いです。

  • かわいらしいを通り越した非常に抽象的なキャラクターは、絵描き趣味の人が絵日記に書くレナがあまりにも十人十色すぎるところに象徴されていると思います…というかもっと沙都子さまを書いてください。
  • サウンドノベルですのでグラフィックは背景と立ち絵がメインです。その立ち絵もあんまりバリエーションがあるわけではありません。
  • そもそも選択肢がありません。
  • 文章に少しクセがあります。クセがある故により物語を構成する一言一言が際だっているのもあるんですが。
  • 萌えキャラナイズされたキャラクター群が、人によっては拒絶反応を示すかも知れません。
  • 元々リーフファイトのオリカを作っていたところだけあってか、卓上ゲーム系の話題が…ここで私は拒絶反応起こしそうになった…キャラクター紹介の能力値、モロD&Dだからっ。
  • 音楽はすべてフリー素材なので、そういうの嫌いな人もいるかも知れません。


でもこれはちょっとしたブームになりそうな感じです。
月姫ほどではないでしょうが…次の冬コミには結構隠れコピー誌が出回りそうな予感がしますよ。
そのくらいのゲームです。


何がいいのか、というと、そのテキストもそうですが、やはり演出かと。
おそらくやった人間の大半が軽いショックを覚えるであろうその瞬間に至るまでの積み重ね、至ったあとの加速ぶりは素晴らしいです。


最初からこれはギャルゲーというジャンルでないことは提示されているので、OPのショッキングな描写から気構えを作り上げることが出来ます。


昔フジ系列でやってた深夜番組「Trap−TV」って知ってますか?
登場人物がある物語の真相を推理する一方、視聴者はその推理の過程に現れる番組の意図を推理してゆく…というコンセプトは素晴らしかったのですが、なんかパズル番組みたいになってしまっていたのが残念だった、あの番組をイメージしてしまいます。


その心構えでテキストを追ってゆくと、いかにもギャルゲー…「ONE輝く季節へ」のキャラ年齢層で「秋桜の空に」みたいなノリ。でもやってるのはカードゲームやボドゲというちょっと立ちくらみしそうな日常描写が。
描写の影に意味深な描写を残しつつ、徐々に不安感が積もってゆく感じ。


その積み重なった不安感が、唐突にブレイク。
そこからの劇的な…でもなんか結構強引に見えなくもないんですが…ストーリー展開を見せてゆきます。
最後の最後までこれも伏線なのかなぁ、と思わせつつ終わるのでヒキは抜群です。


時間が空いていたら、体験版だけでもやっておくのが吉。
途中のグラフィックにくじけなければ、かなりイケると思いますよ…。


明日夏コミで出た謎かけ編の4編をまとめたソフトが発売予定らしいので、ちょっと東京行ってみようかと思います。
これで回答編は冬コミ以降ですからね…非常に楽しみ。